他社に惨敗、想像以上の提案が勝負を分ける

営業女子の本音

こんにちは!家作り応援隊こはるです^^

2021年4月に住宅営業職として育児休業から復帰しました!

子育てと仕事の両立でてんやわんやしながらも、

4月5月6月と連続契約を決め、順調にスタートダッシュを切ったのですが、ここ2か月連敗中。

今日はそんな悔しい悔しい競合負けのお話をしようと思います。

この記事をご覧の方は、家作りのお客様が多いかもしれませんが、住宅業界の裏側、営業サイドはこんな気持ちで働いているんだよーっていうのを知ってもらえたらなあ、と思っています。

出会いはゴールデンウィーク、同年代で意気投合
そのお客様と出会ったのは、今年のゴールデンウィークのことでした。
私より少し年下の新婚さんのご夫婦。
お子さんはまだいない。
さばさばして気持ちの良い、体育会系のご主人と、少し控えめだけどいつもおしゃれなお洋服に身を包んだ奥様。
コロナで結婚式ができなかったから、と、家作りを始めることにしたのだという。
どんな家が建てたいですか?どんな暮らしがしたいですか?
という切り口から、いろいろなお話をした。
地震に強い家がいいです。
効率の悪い無駄な動線を省きたいです。
というご主人様。
とにかく、今の家はお洋服が入りきらなくて…という奥様。
そんなお二人に、私は丁寧に構造現場の案内をし、耐震性能をアピール。
また、お二人へのファーストプランは、ゆとりあるファミリークローゼット、無駄のない回遊性のある家事楽動線を前面に押し出した、平屋プランをご提案した。
ファーストプランはいかに

緊張のプランだし。

一番最初のご提案はいつもいつも緊張する。

気に入ってもらえるかしら。。。

うん、いいんじゃないか。

とご主人様。

これなら、洋服も入りそう!
と、奥様の顔も明るい。

よし、と心の中でガッツポーズをする。

実家の敷地内、高難易度建築

ひとまずプランはクリアした、と思い、今度は建築に関わるリスクをつぶす作業に。

今回の計画はご実家のお敷地内の離れを、夫婦の新居に建て替えるご計画。

詳細は省きますが、分筆ラインがうまくとれなかったり、電柱から電気の引き込みができなかったり、排水の勾配がとれなかったり、ととにかく敷地としての難易度が高かった。

それに加えて、ご両親様の母屋への配慮も欠かすまい、と何度も実家へ出向き、ご両親様のご意向も確認しながら進めた。

総資金計画、計画も終盤に

そうこうしているうちに、4つあった競合他社が、一つ、また一つと消え、候補は弊社とA社の2社に絞られた。

私としては、敷地に関わるあらゆるリスクを洗い出し、ご契約後に金額が上がることのないように万全の資金計画を立てたつもりだ。

トータルの金額もまとまり、あとは会社と値引きの条件を交渉し、お客様へ、契約の打診をするのみだ。

突然のお断り

今回の家作りの総資金計画は○○円になりそうです。これから会社に交渉してまいりますので、次回、お値引きを含めた最終金額をご案内します。それを踏まえて、ご決断をお願いします。

たしか、そんな感じで打ち合わせを締めくくったと思う。

契約、決まるだろうか、やれるだけのお値引きは出し切ろう…

不安と期待が入り混じる中、会社との交渉に奔走する。

そんな最中のことだった。

A社で家づくりをしようと思います。今までありがとうございました。

夜22:00過ぎ、お客様よりラインが入る。

え?なんで!まだ最終金額も出してないのに!

びっくりして、混乱して、その場では返事が返せなかった。

何がいけなったのだろう…頭の中をぐるぐる思考がループして、その夜は眠れなかった。

翌朝、ようやくお客様へご連絡。

精一杯の金額をご準備しているので、どうかもう一度お話させてもらえないか、と。

それでも、お客様の意志は固かった。

聞けば、A社も、まだ値引きの条件は出ていないとのこと。

だったらなおさら、何が決め手だったのか。

お客様にすがるような気持ちで、問いかけた。

間取りがよかったんだよね。とご主人様が一言。

間取りか。

私たちの提案も気に入ってくれていたじゃないか。。

なぜ??

その日はなかなか仕事が手につかなかった。

惨敗の振り返り。

今になって考えてみれば、至らない点がたくさんあった。

1つは、お客様のご要望をうのみにしてしまったこと。

当初からご夫婦様がおっしゃっていたのは、【生活動線】と【衣類収納】。

何度もヒアリングをしたが、どちらかといえば、キッチンやお風呂へのこだわりが強く、その他にこれといって間取りのご要望は出てこなかった。

私はこの要望を忠実に実現する形で間取りを作ったわけだが、よく言えば想像通りのもの、悪く言えば、期待値を越えないプランしかご提案できていなかったのだ。

多くのお客様にとって、家作りは初めてのこと、ましてや新生活間もない新婚ご夫婦様であれば、どんな生活がしたいか、どんな家に住みたいか、と言われても、具体的にイメージできないことが多い。

そこは私が、お二人の性格、発言、服装、生活スタイルから、もっと積極的に二人の未来の暮らしをご提案していくべきだった、と猛反省。

もう一つは、最後までより良いプランを作ろう、という気持ちが欠けていたことだ。

最初のプランを見てもらって、気に入ってもらったことに安心し、そこから更に高みを目指すことをしなかった。

敷地のリスク回避に意識を取られ、より良い提案はないか、検討しきれていなかった。

前回から更にお客様を喜ばせたい、驚かせたい、という気持ちが足りず、ワクワクする提案がなかった。

もちろん、敷地のリスクをしっかりおさえ、不安のない計画にすることは言わずもがな重要だ。

それでも、せっかくの注文住宅、お客様はそのプロセスもしっかり楽しみたいはずだ。

1回1回の打合せに、小さなサプライズ、前回を上回る提案、感動を、どうやったら提供できるか、もっと頭を絞ればよかった。

そしてまた、強くなる

今となれば、こうしておけばよかった、と思うことがたくさんあるが、去ってしまったお客様はもう戻らない。

この反省を次に生かすのみだ。

家作りは「誰とするか」が重要だ、とよく言われるが、本当にその通りだと思う。

施主様が、自分たちの要望をすべて整理し、やりたいことを決め、トータルバランスを見ながら決定していくのはものすごく大変だ。

逆に、よきパートナーに恵まれれば、施主様のご意向を汲みながら、リスクを回避しながら、施主様の想像を超える提案ができたり、トータルの資金計画を見据えながら、お金のかけどころを見極め、うまく金額調整したりすることができる。

そんなパートナーに恵まれた家作りは、プロセスも楽しいし、住んでからも、よかった、と思える家ができる。

自分、まだまだだなあ、と反省しつつ、これだからこの仕事は面白い、明日からまた頑張ろう、と思うこはるなのでした。

 

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