冬の寒さを乗り越えろ!高気密高断熱の家を建てるには

家の構造・性能

こんにちは!こはるです。

朝晩冷える日が増えてきましたね。

本日我が家は自邸の外構打合せ、家の完成は年始予定!

ワクワクです!

さて、今日は冬の寒さに備える断熱性能のお話です。

ここ数年の省エネ住宅推進の流れの中で、住まいの断熱性能もどんどん進化しています。

冬もあったか快適に過ごせる家作りのヒントにしていただければと思います。

断熱性能の大前提 鉄骨より木造 窓より壁

断熱が高い家、というとどんなことを思い浮かべますか?

トリプルサッシ?吹付断熱?

最新の技術はたくさんありますが、そもそもの断熱性能の違いが出る部分として、【構造】があります。

住宅を形作る構造材が【鉄】か【木】かによって、断熱性能は大きく異なるのです。

真冬のベンチを思い浮かべてみてください。

鉄のベンチと木のベンチ、どちらがヒヤッとするでしょうか?

もちろん、鉄のベンチの方がひんやりしますね。

これは、鉄の熱伝導率(熱の伝えやすさ)が木の熱伝導率の約440倍あるからと言われています。

そのため、家の柱に鉄が使われていると、基礎下の外気の熱気、冷気を室内に伝えてしまいやすくなります。

したがって、鉄骨の家は木造の家より断熱性能が下がりやすいのです。

もう一つ、断熱性能を考える上で重要なポイントがあります。

それは、家の熱は【窓】から最も出入りするということです。

夏場は73%もの熱が窓から入り込み、冬場は58%もの熱が窓から逃げているのです。

なので、シンプルに考えると、断熱性能を上げようと思ったら、窓を少なく、小さくするのが手っ取り早いのです。

断熱性能を比較するUA値とは

とはいえ、木造か鉄骨か、それぞれの良さがあり、鉄骨住宅を選ぶ方もいるでしょうし、また窓の大きな開放的な家が建てたい、というご要望もたくさんあります。

そこで、そのデメリットをカバーするために、断熱材や高性能サッシが進化してきました。

現在では、家の断熱性能を評価する基準として、UA値というものが定められています。

UA値とは、外皮平均熱貫流率(UA値)=熱損失量(w/k)÷外皮面積(m2)の公式で求められる数値で、簡単に言うと、窓の大きさや断熱材、サッシの性能を鑑みたうえで、家全体で熱がどれだけ逃げていくか、を数値化したものです。

この数値は、国の省エネ基準によって、エリアごとに目標数値があり、目標数値を下回っていれば、現在の省エネ基準に照らし合わせても、断熱性能の高い家、と判断することができます。

建築省エネ機構HPより画像引用

ハウスメーカーでは、基準となるUA値を発表しているところもあるので、断熱性能を評価する手助けとなります。(ただし、あくまでサンプルプランでのUA値のため、間取りが変われば数値が変わることをご注意ください。厳密には間取りが決定してから計算することができます)

UA値より大切なもの

現在では、住宅の断熱性能が高まり、UA値という数値基準で比較検討できるようになりましたが、UA値が高ければ、果たして快適な家と言えるのでしょうか?

答えはNOです。

というのも、UA値というのは、あくまで家の屋根、壁、サッシからどのくらいの熱が出入りするかを数値化したものにすぎません。

家にいて感じる快適さは、春秋には風が吹き抜け、真夏には日陰を作り、冬にはあたたかな日差しが差し込む家のことではないでしょうか?

これはUA値だけでは測れません。

風通しを計算して部屋の対角にきちんと配置された窓や、夏の日差しを遮り、冬の日差しを取り込む深い軒が重要なのです。

UA値ももちろん大切ですが、こうした古くからある建築の知恵でも、快適性をアップさせることができます。

また、もう一つ大切なのは、施工と構造の耐久性です。

どんなに性能の高い断熱材や断熱サッシを使っていたとしても、施工が荒ければ、すきま風が入ってきて台無しです。

また、十数年たった後、雨漏りをしたり、地震で断熱材がずれたりすれば、新築当初の断熱性能は大きく下がってしまいます。

家は建てておしまいではありません。

建てた後も、数十年にわたって住み続けるものです。

住んでいる間長きにわたって、快適な家を保つには、UA値+きちんとした施工体制と構造の耐久性(耐震性)が必要なのです。

結論

まとめます。

家の断熱性能を判断するには、UA値という便利な共通基準があります。

ですが、その数値だけにとらわれることなく、風を取り込み、日光をコントロールする間取りの工夫や、断熱性能を最大限保つ施工、構造など、総合的に判断していくことが重要です。

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