住宅の保証は必要か?長期保証住宅の意義を考える

家の構造・性能

こんにちは!こはるです。

巷では、多くのハウスメーカーが長期保証をうたっていて、

今や30年以上、長いものでは60年の保証なんてのもざらに出てきました。

 

そもそも保証って何を保証してくれるの?

保証は本当に必要?

 

という疑問をお持ちの方も多いんじゃないでしょうか?

そこで、本日は、住宅の保証を徹底解説致します。

保証とは一体何か、保証があると何がいいのか、住宅保証を比較する際に何をチェックしたらいいのか、わかりやすくお話します。

ぜひご覧ください。

住宅保証とは何か

家電で言うと、保証というのは、通常通り使っていた場合の動作不良や故障に対して、修理や交換を無償で提供する、というものを言いますね。

では、住宅においての「保証」とは何なのでしょうか?

住宅においての保証は2種類あります。

「構造保証」「防水保証」の2種類です。

「構造保証」とは基礎、柱、屋根、など住宅の構造部分において、構造として問題になるような損傷や欠陥があった場合、建築会社の責任で補修をする、というものです。

「防水保証」とは、いわゆる「雨漏り」が発生した際に、建築会社の責任で補修をする、というものです。

まずは2種類あるんだ、ということを知っておいてください。

瑕疵担保責任と基礎保証

実は、住宅には瑕疵担保責任というものが定められており、どんな建築会社で建てようと絶対に約束されている基礎保証があります。

瑕疵担保責任とは、簡単に言うと、住宅に隠れた損傷があった場合、建築会社できちんと責任をもってください、ということですね。

法律で定められた瑕疵担保責任(基礎保証)は構造10年、防水10年です。

どんな建築会社で建てたとしても、初期の10年間は構造、防水部分に対して保証が付きます。

たとえ、建築会社が倒産してしまっていたとしても、瑕疵担保責任履行法という法律に基づいて、保険や供託金で補修費用が賄われます。

一番のリスクは雨漏り

実際にもっとも保証適用が多いのは「防水保証」です。

近年は、軒のないデザインの住宅や、窓の多い住宅、複雑な形状の住宅が増えているため、雨漏りのリスクは上がっています。

そのため、雨漏りに対する保証期間は特にチェックしておきたい部分です。

保証対象外に注意

保証の対象とならない場合にも注意しておかなければなりません。

あくまで保証は「構造」と「防水」に関してのものなので、構造耐久に関わらない外壁の傷や、基礎のひび割れ、汚れ、キッチンなどの設備の故障などは保証の対象外です。

また、あくまで「瑕疵」に対する保証であるということも要注意です。

「瑕疵」とは隠れた傷のこと。

つまり、引き渡し時にはわからなかった損傷部分ということです。

引き渡しの時に発覚していた不具合に関しては、保証対象外となりますので、万が一不具合があった場合は、きちんと補修してもらってから引き渡しを受けましょう。

もう一つ、地震や水害など、災害によって住宅がダメージを受けた場合も、保証の対象外となります。

災害に対してのリスクは火災保険が守ってくれますので、適切な保険に入っておくようにしましょう。

保証システムの仕組み

多くの会社がうたっている長期保証、これにもちょっとした罠があります。

長期保証のシステムについて、確認しておきたい点を解説します。

長期保証なら〇ではない!メンテナンスコストに注目!

長期保証、長ければ長いほうがいい、と思いますよね。

ですが、長期保証の更新の仕方には注意しておかなければなりません。

多くの会社が、基礎保証10年+延長保証、という形で、長期保証を付けています。

基礎保証の10年が終わった段階で、定期点検し、問題がなければもう10年延長、20年目再度点検し、また問題がなければ10年延長、といった具合です。

では、問題があった場合はどうなるのでしょうか?

そこが注意ポイントです。

問題があった場合、つまり、延長保証する耐久性が認められなかった場合、「施主の費用負担で」補修を行って、保証を延長する、というのが一般的なのです。

車でいうところの車検みたいなシステムと思っていただけるとわかりやすいです。

車検を行い、必要な修理をして、認定をする、という感じです。

どんなに長い保証が付いていても、点検のたびに莫大な補修費用が求められては、本末転倒です。

保証を比較するときには、合わせて、点検の頻度、点検の際に必要なメンテナンスとそのコストもチェックしておきましょう。

少ないメンテナンスで、長期保証を受けられる会社が、いい会社と言えます。

保証は施工体制、品質の目安

メンテナンスの費用負担も少なく、長期保証を実現している会社は、施工体制、品質が確かであることの裏付けになります。

というのも、頻繁に保証の対象になるような雨漏りや構造欠損が起きていては、建築会社の存続に関わるからです。

保証期間中の耐久性に自信があるからこその長期保証なのです。

実際、長期保証をうたっている会社のほとんどは、家に使用する部材や構造躯体を徹底的に自社で耐久実験しているケースが多いです。

まとめ

保証は長ければいい、というものではありません。

割り切って、初期保証のみでよし、その後は状況に応じて補修しながら住んでいく、というのも一つの考えです。

ですが、少ないメンテナンスコストで長期の保証を受けられるのであれば、長く住む上での一つの安心材料になるのではないでしょうか。

ポイントは「少ないメンテナンスコスト」かつ「長期保証」です。

参考にしていただければ幸いです。

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